医療

知っておきたい!花粉症対策のメリット・デメリット【舌下免疫療法/注射/ステロイド薬/漢方薬】

花粉症対策のメリット・デメリットを膨大な口コミデータから分析し、わかりやすく解説します。

花粉症にお悩みの方に、花粉症対策【ステロイド薬・注射・舌下免疫療法・漢方薬】について、それぞれ分かりやすくメリット・デメリットを挙げてみました。

記事の後半に自分でできる花粉対策も掲載しているので、最後までしっかり読んでくださいね。

花粉症対策の種類

花粉症対策にはさまざまな方法があります。ただし、個々の症状や体質によって効果が異なるため、医師の診断にしたがって処方してもらうことが大切です。

【医療機関でうける花粉症対策】
抗ヒスタミン薬や点眼薬の使用: 薬物療法も一般的な対策の一つです。抗ヒスタミン薬や点眼薬を使って症状を緩和することができます。ただし、医師の指導を仰ぐことが重要です。
ステロイド薬:重度の花粉症に悩む人の有効な選択肢のひとつ。迅速な緩和効果がある一方で、副作用や依存性、他の治療法への影響について考慮する必要があります。
舌下免疫療法:免疫療法。アレルギー体質を改善させる(=花粉症の根本的に治す)ことを目的とした治療法。
注射①:予防接種。一部の人にとっては、花粉症の症状を軽減するために予防接種が行われることもあります。これについても医師に相談してください。
注射②:免疫療法。アレルギー体質を改善させる(=花粉症の根本的に治す)ことを目的とした治療法。

いずれも医師の診断が必要です。

花粉症対策【ステロイド薬】のメリット・デメリット


花粉症の症状を緩和するために、一部の患者(他の対症療法が効果的でない場合や症状が重篤な場合)に対してステロイドが処方されることがあります。

ここでは、花粉症対策にステロイド薬を用いる際のメリットとデメリットをご説明します。

※ここに書かれている内容は、一般的に言われているメリットとデメリットであり、すべての人の個々の症状にあてはまるわけではありません。
※ステロイドを含む治療法の導入や使用に関しては、医師との十分な相談が重要です。自己判断や自己処方せずに、必ず医師の指導を仰ぐようにしましょう。

1) 症状の迅速な緩和効果

花粉症は鼻づまりやくしゃみ、鼻水などの辛い症状を引き起こします。ステロイド薬は、そのような花粉症の症状を迅速に和らげる効果があります。点鼻薬や吸入器具として使用されるステロイド薬は、直接鼻や気道に作用し、炎症を抑えることで症状の改善を促します。このため、花粉の影響を強く受けている方にとってステロイド薬は有効な選択肢となります。

2) 長期間の効果持続

ステロイド薬は、使用する期間によってその効果がさらに増幅されます。定期的な使用により、鼻や気道の粘膜に蓄積された炎症が改善され、一定の期間、花粉の刺激から守られることができます。また、他の対症療法(例: 抗ヒスタミン剤)よりも持続性が高いため、日常生活への影響を最小限に抑えることができます。ステロイド薬は、長期的な花粉症対策において有効な選択肢と言えます。

3) 投与方法の柔軟性

ステロイド薬は点鼻薬や吸入器具だけでなく、クリームや塗り薬としても使用することができます。そのため、個々の症状に合わせて最適な投与方法を選ぶことができます。例えば、重度のアレルギー性結膜炎を伴う場合は点眼液として使用したり、皮膚炎症の場合は外用のクリームとして使用したりすることができます。このような柔軟性があるため、個人の症状に応じた効果的な花粉症対策が可能です。

1) 副作用の可能性

ステロイド薬は効果的な花粉症治療法のひとつとして知られていますが、副作用のリスクも存在します。ステロイド薬の使用によって、体内でのホルモンバランスが変化することがあります。これにより、高血圧や骨密度低下などの健康上の問題が引き起こされる場合があります。特に長期間にわたって使用した場合や大量に使用する場合、副作用のリスクが増加することもあります

2) 依存性の可能性

長期間にわたってステロイド薬を使用すると、体がその効果に頼りすぎるようになる場合があります。これは、薬を中止すると花粉症の症状が再び悪化する可能性があることを意味します。つまり、ステロイド薬への依存性が生じるリスクがあるため、注意が必要です。

3) 他の治療法への依存度低下

ステロイド薬は一時的に症状を軽減することができますが、他の花粉症治療法の使用を妨げる恐れがあります。たとえば、アレルギー免疫療法や抗ヒスタミン剤など、より持続的かつ根本的な治療法への依存度が低下する可能性があります。ステロイド薬は一時的に効果を感じられるものの、根本的な改善を目指す場合は他の治療法も検討する必要があります。

ステロイド薬の花粉症対策メリット・デメリットまとめ

ステロイド薬は花粉症対策において有効な選択肢です。
そのメリットとしては、迅速な緩和効果があり、長期間の効果持続が見込めること、さらに投与方法の柔軟性があることが挙げられます。花粉症に悩む方々にとって、ステロイド薬は快適な季節を過ごすための強力な味方となりえます。
ただし、効果的な一方で、副作用や依存性、他の治療法への影響について考慮する必要があります

使用に際しては必ず医師の指導を仰ぎ、正しい使い方を守るようにしましょう。個々の体質や医師との相談に基づいて、最適な治療方法を選択しましょう。

花粉症対策【舌下免疫療法】のメリット・デメリット

花粉症対策として、最近よく聞くのが舌下免疫療法です。

スギ花粉エキスの錠剤を舌の下(裏)から投与することによるアレルゲン免疫療法で、スギ花粉に対して異常な免疫反応を起こしている状態を正常な免疫機能に戻そうという治療法です。

アレルギー体質を改善させる(=花粉症の根本的に治す)ことを目的としています。

1) 自宅で簡単に服用できる

初めての服用は医療機関にて医師の監督のもと行いますが、2日目からは自宅で服用できます。治療薬を舌の下に置き、定められた時間保持したあと、飲み込みます。
通院の必要がないため、忙しい方でも続けられる治療法です。

参考:鳥居薬品株式会社「舌下免疫療法とは

2) 根本治癒に近づく

長期にわたり、正しく治療が行われると、アレルギー症状を治したり、長期にわたり症状をおさえる効果が期待できます。
くしゃみ、鼻水、鼻づまりが改善されることで、QOLがあがり快適な生活を取り戻せるかもしれません。症状が完全に抑えられない場合でも、症状をやわらげ、アレルギー薬の減量が期待できます。

参考:鳥居薬品株式会社「舌下免疫療法とは

3) 保険適用の可能性

舌下免疫療法は、スギ花粉症またはダニアレルギー性鼻炎と確定診断された場、健康保険適用にて治療を受けることができます。

1) 治療期間が長い

治療薬は毎日服用し、数年間続ける必要があります。また1ヶ月に1回は受診が推奨されます。
参考:鳥居薬品株式会社「舌下免疫療法とは

2) 対象となるアレルギーが限られる

スギ花粉症またはダニアレルギー性鼻炎の場合のみ、舌下免疫療法が受けられます。それ以外のアレルギーの場合は、前項目で説明した【注射でのアレルゲン免疫療法(減感作療法)】が対象となります。
参考:鳥居薬品株式会社「舌下免疫療法とは

3) 副作用の可能性

副作用として、口の中の浮腫、腫れ、かゆみ、不快感、唇の腫れ、のどの刺激感、耳のかゆみなどがあげられます。アナフィラキシーが起こることもあります。
治療を受ける際は、医師から副作用についても説明してもらい、十分に理解しておきましょう。

参考:鳥居薬品株式会社「舌下免疫療法とは

こちらから舌下免疫療法について相談できる医療機関の情報することができます。

花粉症対策【舌下免疫療法】に関するみんなの本音

花粉症対策【予防注射】のメリット・デメリット

花粉症予防注射は、免疫抑制剤(副腎皮質ホルモン剤)の注射を一回行うことにより、数カ月の期間、花粉症の症状を強力に抑制する治療法です。

花粉症予防注射のメリットとデメリットをご紹介します。

参考:雪月花メディカルクリニック 秋葉原診療所「注射による花粉症治療のご案内

1) 即効性がある

この注射は即効性があり、飲み薬だけでは症状が改善しない重症の方にも有効です。

2) 効率がいい

注射を一回行うことにより、数カ月の期間、花粉症の症状を強力に抑制します。

3) 眠気が生じない

抗ヒスタミン薬特有の眠気も生じないため、運転をなさる方にもお勧めできます。

1) 副作用の可能性

副作用として、注射部分の皮膚の凹みや、生理周期の乱れなどが生じる場合があります。

2) 健康状態によっては実施不可

使用する薬剤の性質上、生活習慣病・感染症・血栓症・胃潰瘍・骨粗しょう症・緑内障・白内障・生理不順などを指摘されている方や、ご自身の健康に不安がある方には実施できません

3) 費用は全額自己負担

使用する薬剤は、関節痛などの治療に用いられる医薬品医療機器法承認の国内正規医薬品ですが、通常の花粉症への保険適用が無いため、自由診療となります。

花粉の予防注射に関するみんなの本音

花粉症対策【注射のアレルゲン免疫療法(減感作療法)】のメリット・デメリット

花粉症対策として、もう一つの注射治療は、アレルゲン免疫療法(減感作療法)と呼ばれる治療法です。

アレルギー反応の伝達物質であるヒスタミンの働きを抑えることで、症状の緩和を図ります。

前項目の【舌下免疫療法】と同様に、アレルギー体質を改善させる(=花粉症の根本的に治す)ことを目的としています。

1) 効能が広い

花粉症だけではなく、すべてのアレルギー症状に対して有効であるほか、アレルギーの原因物質の種類を問わず適応があります。

参考:雪月花メディカルクリニック 秋葉原診療所「注射による花粉症治療のご案内

2) 基本的に誰でも接種可能

生活習慣病を指摘されている方や、他の病気の治療中の方にも実施することができます。

参考:雪月花メディカルクリニック 秋葉原診療所「注射による花粉症治療のご案内

3) 保険適用の可能性

アレルギー検査の結果などから、医師が必要と判断した場合には、健康保険の適用となります。

1) 治療期間が長い

週に1~2回、通院して注射を行います。期間は病院によって異なり、1ヶ月程度~3年といわれています。

2) 即効性はない

長期間の通院を前提としているため、即効性はなく、また効果には個人差があります。70~80%の人に効果があるといわれています。※

※参考:大正製薬「すぐ治す?根治?花粉症の注射、種類を知って自分に合った治療を

3) 副作用の可能性

ごくまれにアナフィラキシーが起こることがあります。じんましん、腹痛、嘔吐、息苦しさなどの症状が現れ、重い場合は、意識を失うことがあります。基本的に安全性の高い治療法ですが、治療を受ける際は、医師から副作用についても説明してもらい、十分に理解しておきましょう。

※参考:大正製薬「すぐ治す?根治?花粉症の注射、種類を知って自分に合った治療を

花粉症対策【注射のアレルゲン免疫療法(減感作療法)】に関するみんなの本音

自分でできる花粉症対策

マスクの着用: マスクを着用することで、花粉を吸い込むことを防ぐことができます。特に花粉飛散が激しい時期や外出時に利用されます。
室内での対策: 室内では窓を閉め、エアフィルターを使うことで花粉を減少させることができます。加湿器を使用して空気中の花粉を沈降させることも有効です。
洗顔と手洗い: 外出から帰ったら、すぐに顔や手を洗い、髪を洗って花粉を落とすことが大切です。
アレルギー対応の食事: 抗炎症作用のある食品や、抗酸化物質を摂取することで、アレルギー反応を和らげることができる可能性があります。

これらの対策を組み合わせることで、花粉症の症状を軽減することができます。ただし、症状が重い場合や、対策が効果的でない場合は、専門の医師に相談し、適切な治療を受けることが大切です。

花粉症対策のメリット・デメリットまとめ

本記事では、さまざまな花粉症対策のメリット・デメリットについてまとめました。

軽症の花粉症~重度の花粉症まで、症状にあわせてさまざまな治療法・対策がありますが、いずれも医師に相談の上正しい治療を行いましょう。

厚生労働省「アレルギーポータル」の花粉症特集では、治療法や医療機関について調べることができます。
参考にしてみてください。

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